子供の捻挫は本当に“捻挫”?

2026年05月14日

足首を痛がる子供を心配するお母さん

「病院でレントゲンを撮って、“捻挫ですね”と言われた」

「足を捻挫してしばらく様子を見ているけど、なかなか痛みが引かない」

このようなご相談を、大分ごとう整骨院でも時々いただきます。

特に小学生くらいまでのお子さんでは、大人と違って骨がまだ成長途中であるため、“ただの捻挫”と思われていたものの中に、骨端線損傷(成長軟骨の損傷)や剥離骨折などが隠れているケースがあります。

もちろん、すべての捻挫が骨折というわけではありません。

しかし、「レントゲンで異常なし=完全に問題なし」とは言い切れないケースがあるのも事実です。

今回は、小児の足関節捻挫で注意したいポイントについて解説します。

子供は”大人のミニチュア”ではない

子供は、単に身体が小さいだけの“大人のミニチュア”ではありません。

子供の骨はまだ成長途中にあるため、同じように足を捻っても、大人とは傷めやすい部位が異なります。

足関節の内反捻挫

大人の捻挫では、靭帯が伸びたり断裂するケースが多く見られます。

しかし、小児の捻挫では、大人であれば靭帯損傷となるような外力でも、

骨端線損傷
剥離骨折

などを伴うことがあります。

特に足関節外側の捻挫では、前距腓靭帯(ATFL)が付着する腓骨遠位端周囲へストレスが加わりやすく、小さな骨片の剥離や骨端線周囲の損傷が隠れていることがあります。

靭帯などの牽引力によって骨の一部が引き裂かれるように生じる骨折を、「裂離骨折(れつりこっせつ)」と呼ぶことがあります。ただ、「裂離骨折」という言葉は専門的で一般にはあまり馴染みがないため、大分ごとう整骨院のホームページでは、広く知られている「剥離骨折」という表現を使用しています。
▶︎ 関連記事:「剥離骨折」と「裂離骨折」の違いは?

「レントゲンでは異常なし」と言われたのに痛い…

実際に、大分ごとう整骨院へ来院された、小学生低学年の男の子のケースをご紹介します。

来院の約2ヶ月前、左足首を捻り病院を受診。

レントゲン検査では、「骨に異常なし」「捻挫」と説明を受けたそうです。

しかし、その後も痛みがなかなか改善せず、

走れない
ジャンプする時に痛がる
歩き方がおかしい

といった状態が続いていたため、お母様が心配されてご相談くださいました。

実際に状態を確認すると、前距腓靭帯(ATFL)周辺に明瞭な圧痛を認め、さらに外果(外くるぶし)にも叩打痛がみられました。

また、エコー観察装置で観察すると、

腓骨下端部の骨表面に不整像

が観察されました。

腓骨遠位部の不整像|大分ごとう整骨院

これらは、骨折の存在を疑う所見です。

もちろん、柔道整復師が行うエコー観察は診断を目的としたものではなく、あくまで施術を安全に進めるための補助として行うものです。

しかし、このように、レントゲン検査では分かりにくい変化が隠れているケースもあります。

子供の「捻挫」で注意したいサイン

特に、以下のような場合は注意が必要です。

痛みが長引く
腫れがなかなか引かない
歩き方がおかしい
走れない・ジャンプができない
押さえると強く痛がる
体育やスポーツ復帰後に再び痛がる

小児は、「痛いけど我慢してしまう」ことも多く、周囲が思っている以上に傷めているケースがあります。

また、「普通に歩けるから大丈夫そう」と思っていても、走る・跳ぶ・切り返すといったスポーツ動作になると痛みが出るケースも少なくありません。

バスケットボール中に足首を痛がる子供

小児の足関節捻挫は“軽く見ない”ことが大切です。

足関節捻挫は非常に多いケガです。

だからこそ、

「よくある捻挫だから」

「骨折じゃないなら大丈夫」

と軽く考えてしまいがちです。

しかし、初回捻挫(1回目の捻挫)の段階で十分に回復していないまま無理をしてしまうと、

  • 捻挫の再発
  • 足関節のグラグラ感
  • 慢性的な痛み

といった、慢性足関節不安定症へ移行してしまう可能性があります。

特にスポーツをしているお子さんでは、

「早く復帰したい」
「試合に出たい」

という気持ちから、痛みを我慢して動いてしまうケースも少なくありません。

だからこそ、周囲の大人が、

「しっかり回復してから復帰しよう」

と励ましながら、“捻挫を軽く見ないこと”の大切さを伝えてあげることも必要です。

大分ごとう整骨院ではエコー画像を活用しています

大分ごとう整骨院では、エコー画像(超音波観察装置)を活用しながら、

靭帯の状態
血腫の有無
炎症所見
骨表面の不整像

などを観察しています。

大分ごとう整骨院でエコー観察を行っている写真

外からの見た目や、患部を触れるだけでは分かりにくい”内部の状態”も、実際のエコー画像を見ながら患者さんや保護者の方と共有できるため、

「今どういう状態なのか」
「どこを傷めているのか」

を、できるだけ分かりやすくお伝えできます。

「なかなか治らない捻挫」は一度ご相談ください

子供の足関節捻挫は、成長期特有の損傷が隠れていることがあります。

「なかなか痛みが引かない」
「思ったより長引いている」

そのような場合は、一度状態を確認してみることも大切です。

大分市で、子供の足関節捻挫や“治りきらない捻挫”にお悩みの方は、大分ごとう整骨院へお気軽にご相談ください。

文責

大分ごとう整骨院

院長 後藤佑輔

【保有国家資格】柔道整復師・柔道整復師専科教員・社会福祉士

【その他】大分県 巻き爪専用サロンペディグラス 認定技術者

【所属】医療法人社団 栗原整形外科 宏友会

日本柔道整復師会

大分県柔道整復師会

日本超音波骨軟組織学会

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