四十肩・五十肩
このようなお悩みはありませんか?
- 腕を上まで挙げられなくてつらい
- 肩の痛みで夜に何度も目が覚めて憂鬱…
- エプロンや下着の着脱ができない
- 後ろに置かれた物が取れなくて不便に感じる
- 肩の痛みが改善されず悲観的になってしまう
いわゆる四十肩・五十肩は、主に40代〜50代の方に多く発生します。
四十肩・五十肩は特定の病態を示す疾患名ではなく、その病相は
- 腱板炎・損傷(肩のインナーマッスルの炎症・損傷)
- 石灰沈着性腱板炎
- 肩峰下滑液包炎
- 癒着性関節包炎
- 上腕二頭筋長頭腱炎
- インピンジメント症候群
等々、多岐にわたり四十肩・五十肩と呼ばれるものの中にはこれら多数の疼痛性疾患が含まれています。
日本肩関節学会は、2019年からいわゆる四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)の呼称を、「凍結肩(frozen shoulder)」に統一しています。
「凍結肩」とは、その名の通り肩が凍りついたように動かなくなる状態を指します。
しかし、この「凍結肩」という学術用語はまだ一般には広く認識されていません。
整形外科医の中にも「凍結肩」という言葉を使わない方も多くいます。
このため、本サイトでは依然として馴染みのある「四十肩・五十肩」という名称を用いています。
四十肩・五十肩で特に問題となるお悩みは、肩の関節拘縮による関節可動域制限と夜間痛です。
「腕をしっかり上まであげられない」
「下着の着脱ができない」
「肩が疼いて夜眠れない」
といったように、肩の関節拘縮と夜間痛は日常生活における多くの場面で支障をきたすことになります。
また、関節拘縮・夜間痛が生じてしまうと、元通りの関節可動域を再び獲得できるようになるまで非常に長い療養期間を要す場合があり、なかなか良くならない事に対する不安感・焦燥感から精神的に落ち込んでしまう方も少なくありません。
ただ、療養期間が長くかかるとは言え、骨変形などの器質的異常がない方の場合は少しずつ良好な経過を辿り、後遺症のように生涯に渡ってお悩みが続くということはありません。
四十肩・五十肩にはステージがあります。
炎症期・拘縮期こそ辛く、長い療養を要しますが、それを過ぎる頃(緩解期)には回復を自覚できるようになります。
長いトンネルの先には、必ず光があることを絶対に忘れないでください。
四十肩・五十肩は、
「あれ?なんか最近肩が痛いな…」
「ちょっと腕があがりにくいな…」
という初期の段階で、まだ強い関節拘縮・夜間痛が生じていない『早期から』施術を開始する事が大切です。
また、既に強いお悩みが生じてしまっている方は、今よりも増悪しないように上手にケアしながら、諦めず、そして根気強く四十肩・五十肩に対するリハビリ・施術を行なっていきましょう。
ご存知ない方もおられるかもしれませんが、整骨院でも四十肩・五十肩のリハビリ・施術を行うことができます。
大分市の大分ごとう整骨院では、四十肩・五十肩に対するリハビリ・施術を行なっています。
ただ闇雲に揉みほぐしだけを行なうのではなく、
施術前のエコー観察で、
- 炎症・腱断裂の有無
- 石灰沈着の有無
- 癒着を起こして動きが悪くなっている筋肉や靭帯
など、お悩みの原因となっている部位の状態を正確に確認して施術を行なって参ります。
令和4年3月からエコーの新機種(Canon Viamo c100)を導入(大分県初)しました。
今までよりもさらに鮮明に、お悩みの部位を画像として描出することが可能になりました。
繰り返しになりますが、四十肩・五十肩の施術は、肩の関節拘縮や夜間痛が生じる前に、早めに施術を開始することが肝心です。
お悩みが強い場合は、提携する整形外科で注射やお薬の処方を補助的に行なって頂くケースもありますが、四十肩・五十肩に対する療養の主体はあくまでリハビリ・施術です。
四十肩・五十肩のリハビリ・施術は、痛みが出ないよう愛護的に行なっていますのでご安心ください。
大分市で四十肩・五十肩にお悩みの方は、大分ごとう整骨院にお越し下さい。
当整骨院は、大分県庁・大分市役所からすぐです。
四十肩・五十肩の原因
四十肩・五十肩という言葉は、肩周辺の多数の疼痛性疾患を包括的に含んでいる通称ですので、一つの原因を特定することは容易ではありません。
原因は様々ありますが、
- 加齢
- 酷使(オーバーユース)
- 外傷
これらの要因が引き金となり互いに影響しながら、四十肩・五十肩が生じてしまうと考えられています。
加齢が肩の筋肉をはじめとした軟部組織にどのような影響を与えるのか、一例を挙げてご説明したいと思います。
新品のタイヤなどのゴム製品を思い浮かべてみてください。
新品の時は伸張性・弾力性に富み、応力に対して様々な形状に変形することができます。
しかし、反復使用よる摩耗やへたり、雨風・紫外線への曝露によってその機能は徐々に低下していきます。
そして、ゴムの柔らかくしなやか性質から、プラスチックのような硬い性質へと変性して最終的には「パキッ」とヒビ割れを起こすことさえあります。
個人差はありますが、肩周辺の軟部組織も上記の『ゴム製品の疲労・劣化』のように、徐々に摩耗や変性を生じて柔軟性が低下していきます。
車のパーツであれば傷んだらすぐに新品へ交換できますが、人間となるとそう簡単にはいきません。
そのような状態であっても、生涯に渡り使い続けなければならないのです。
意外に感じるかもしれませんが、我々人間は日常生活の中で肩を酷使しています。
肩関節は、その解剖学的特徴から『非常に不安定な関節』であるといえます。
現に、人体に存在する多数の関節の中で最も脱臼を生じやすい関節が肩関節であることからも、その解剖学的特徴が伺えます。
上腕骨骨頭と肩甲骨関節窩から構成される肩関節(肩甲上腕関節)は、上腕骨頭に対してその受け皿となる関節窩が浅い作りになっています。
例えるならば、ゴルフボールがピンの上に乗っているような、『グラグラ』の状態です。
起立した状態では重力や腕の重みにより、上腕骨頭には下方へ外れるようなストレスが加わるため、骨の連結だけでは容易に関節が外れてしまいます。
そこで多くの筋肉や靭帯が肩関節を包み込むように補強しているのです。
肩周辺の軟部組織は、下方へ逸脱しそうになっている上腕骨頭を、関節窩の方向へ引きつける働きがあります。
つまり、肩関節を補強している軟部組織は、起立している状態で腕を脱力してダランと下垂しているだけでも、関節が外れないように休みなく活動を行なっているのです。
摩耗や変性が生じている軟部組織が常にこのストレスに晒されたらどうなるか、容易に想像がつくことでしょう。
また、更にそこへ追い討ちをかけるかの如く、我々は日常生活の中で肩関節の運動を何度も繰り返します。
特に腕を上に挙げる挙上動作では、棘上筋腱や肩峰下滑液包をはじめとした軟部組織が肩峰の下方で挟まれるような形(肩峰下インピンジメント)になります。
- 家事
- 仕事
- スポーツ
これらの普段何気なく行なっている活動の中で、肩関節周辺の軟部組織に応力が集中すると、炎症が生じたり、傷ついたり、ひどい時には擦り切れ(断裂)を起こしてしまうことさえあります。
炎症が長期化すると、軟部組織同士がくっついてしまう『癒着』という状態や、硬くなってしまう『線維化』という状態に陥り、可動域制限や夜間痛が生じると考えられています。
四十肩・五十肩の様々なお悩み
【四十肩・五十肩の各ステージ】
四十肩・五十肩には、お悩みの出現から緩解へ至るまでに
- 疼痛期
- 炎症期
- 拘縮期
- 緩解期
といったステージがあります。
1.疼痛期
四十肩・五十肩の初段階(1stステージ)です。
「最近なんとなく腕が上げにくくなったかな?」
「普段はなんともないけど、後ろに手を回すと肩が…」
というように、軽度の関節可動域制限、あるいはある方向に動かしたときにだけお悩みが出現する段階です。
無理に動かさなければ問題のないことが多いので、クライアント様ご自身が看過していることもあります。
ただし、
「まあ、これくらいなら…」
と、軽視して誤用・乱用を繰り返すと、次のステージである『炎症期』に移行してしまうこともあるため注意が必要です。
四十肩・五十肩の施術は、お悩みの程度が比較的軽い初期のうちに開始されることが理想的です。
2. 炎症期
四十肩・五十肩のセカンドステージです。
この時期は関節拘縮や夜間痛が著名で、日常生活にも支障が出るほど強いお悩みが生じます。
四十肩・五十肩の施術は炎症期に移行する前(疼痛期)に開始されることが望ましいのですが、折り悪くも既に炎症期に差しかかってしまっている方は、治癒に至るまで長期療養が必要となる場合が多くあります。
ただし、この時期に無理に動かしたり、強い揉みほぐしなどを行うと炎症を助長させ、お悩みが増悪することがあるので注意しなければいけません。
夜も眠れないほどのお悩みが続く場合には、病院で検査や注射、お薬の処方などを行なって頂くことも必要になる場合があります。
その際は、連携する病院に紹介を行うこともできますのでご相談ください。
この時期は、現状よりお悩みを増悪させないことを主眼とした施術を行ないます。
3. 拘縮期
炎症期を過ぎると痛みは徐々に軽減し、主に関節拘縮による「かたさ」が残存するステージである『拘縮期』に入ります。
『frozen shoulder:凍結肩』と表現されるように、肩関節が「ガチガチ」に固くなって可動域制限が強く出ている状態です。
元通りの関節可動域を再獲得するまで長期のリハビリ・施術期間を要しますが、拘縮期の後半では少しずつ可動域が良くなっている事を実感できる時期でもあります。
この時期は焦らず、しっかり四十肩・五十肩のリハビリ・施術を行なう必要があります。
長期に及ぶことが予想されるリハビリ・施術を最後まで挫折せずにやり切るためのポイントは、10代・20代の頃のような短期間での回復イメージを抱かないことです。
上図に示すように一歩一歩、そして時には停滞もしながら、薄皮を剥がしていくようなイメージで肩の機能回復を目指します。
4. 緩解期
関節拘縮もなくなり、お悩みが消失していく時期です。
雪解けの時期と言っても良いでしょう。
日常生活動作を支障なく行うことができるようになります。
趣味やスポーツ競技へ少しずつ復帰していきましょう。
以上のように、四十肩・五十肩は、お悩みの出現から緩解に至るまで半年から1年以上を要すことがありますので、リハビリ・施術はできるだけ早く、初期のうちに開始されることが望まれます。
【四十肩・五十肩のさまざまなお悩み】
● 腱板疎部・烏口突起の圧痛
肩のインナーマッスルは上腕骨を包み込むように付着しています。
しかし、一部だけ覆いきれていない箇所が存在します。
ここが腱板疎部と呼ばれている所です。
肩関節の炎症が続くと、周辺の軟部組織が癒着(へばり着いた状態)や線維化(硬くなった状態)が生じ、腱板疎部や烏口突起に圧痛が見られます。
● 関節拘縮による関節可動域制限
四十肩・五十肩が進行し、肩関節周辺の軟部組織が癒着を起こしたり、硬くなって動きが悪くなると肩関節の可動域制限が出現するようになります。
肩関節の運動方向は
- 屈曲(挙上)・伸展(後方挙上)
- 内転・外転
- 内旋・外旋
これら6方向があり、四十肩・五十肩ではいずれの方向にも可動域制限が見られます。
肩の関節拘縮を起こしている人の挙上運動を観察してみると、体を反らして肩をすくめるように(肩甲骨を上に持ち上げるように)腕を上げていくような不良運動を観察することができます。
一見腕が上がっているようにも見えますが、肩関節単独での運動に制限があるために、体幹や肩甲骨の動きでそれを補おうとする代償運動(シュラグサイン)がみられるのが特徴です。
● 夜間痛
四十肩・五十肩で夜間痛が生じる原因については諸説ありますが、現状では『Weitbrecht バイトブレヒト孔の閉塞』によるもの、とする説が一定の支持を得ているといえます。
バイトブレヒト孔とは、肩甲下筋下滑液包と関節包内(関節腔)を交通する孔を指します。
肩周辺軟部組織の癒着・線維化によってバイトブレヒト孔が閉塞すると、関節内圧が上昇して夜間痛が生じるのではないかと考えられます。
夜間痛を生じにくくするには、就寝時の肩のポジショニングが重要となります。
使用するものはタオルのみで、ご自宅でも簡単に実践できますので四十肩・五十肩による夜間痛でお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
四十肩・五十肩に対する施術
インターネットや書籍で四十肩・五十肩について調べてみると、
「四十肩・五十肩は、放っておけばいつかは良くなる」
「施術を受けても大して変わらない」
そのような意見が散見されます。
確かに、四十肩・五十肩はお悩みの期間が長期に及ぶとはいえ、その多くは問題なく緩解します。
また、短期間での回復イメージを先行して抱かれている方にとっては、予想以上に長期療養を要してしまうことで、施術に対して懐疑的な印象を覚えるかもしれません。
しかし、歳を重ねるごとに自然回復力は低下していきます。
また、変性や摩耗の程度も個人により異なるため、放置することで緩解に至るまでの期間がより長くかかってしまう方もいます。
何より、初期の段階(疼痛期)で適切な管理を行なって炎症を抑えなければ、軟部組織の癒着・線維化が生じて、辛い拘縮期へ移行することになります。
大分市の大分ごとう整骨院では以下のような方法で、四十肩・五十肩に対して早期から積極的にリハビリ・施術を行なっております。
術前評価
肩関節の可動域測定や、お悩みの原因となっている部位を探します。
大分ごとう整骨院では、施術前に四十肩・五十肩のエコー観察を行なっています。
肩周辺の軟部組織はレントゲンには写りませんが、エコー検査で明瞭に描出することができます。
下図では棘上筋腱内の石灰もよくお分かり頂けると思います。
電気療法
疼痛コントロールや筋力低下を予防するために行います。
ホットパック
肩の血流を改善し、組織修復を促します。
超音波療法
癒着や線維化を起こしている深部の軟部組織に対して、超音波による温熱マッサージを行います。
手技療法・肩甲骨モビリゼーション(肩甲骨はがし)
肩甲骨まわりの筋肉をほぐし、肩甲骨の動きを改善させる目的で行います。
滑車・チューブトレーニング
肩の挙上運動を補助するために滑車を用いた運動を行ないます。
また、インナーマッスルのトレーニングをチューブなどを使って行います。
関節可動域訓練
四十肩・五十肩に対する施術のメインとなる施術です。
動かしづらい運動方向を中心に、徒手による矯正で補助しながら正しい動きの再教育を行います。
関節拘縮が強い時は、お悩みが出ないように動かせる範囲で行います。
四十肩・五十肩の施術は、施術後すぐに結果が出るものではありませんが、コツコツ続けていくことでその効用を少しずつ実感できるものです。
以上のような方法で、大分市の大分ごとう整骨院では四十肩・五十肩のエコー検査、リハビリ・施術を行なっています。
大分市で四十肩・五十肩にお悩みの方は大分ごとう整骨院にご相談ください。
大分ごとう整骨院公式LINEでのご相談も受け付けておりますので、そちらも併せてご利用いただければと存じます。
文責
大分ごとう整骨院
院長 後藤佑輔
【保有国家資格】柔道整復師・柔道整復師専科教員・社会福祉士
【所属】医療法人社団 栗原整形外科 宏友会