オスグッド病
このようなお悩みはありませんか?
- 運動をすると膝が痛くなる
- 膝がはれて押すと痛い
- 湿布だけではよくならない
- 体がとてもかたい
- 正座すると痛い
膝の痛みを呈する疾患の一つに、『Osgood-Schlatter disease:オスグッド・シュラッター病(以下、オスグッド)』というものがあります。
オスグッドはスポーツを一生懸命頑張っている小・中学生の子どもに多く発生します。
安静・療養が必要な時期に無理をしてしまうと骨の変形が残ってしまい、大人になって
「正座ができない…」
「膝が曲がらない•••」
といった大変困ったお悩みを引き起こします。
オスグッドによる変形が強く遺残した場合は、突出した骨を削るような手術が必要になることもあります。
手術をしないで根治を望める子供の時期に、しっかりとオスグッドの施術・ケアをしておきましょう。
オスグッドの原因と症状について
オスグッドはサッカー、バスケットボール、バレーボールなど、スポーツ活動を行なう活発な小・中学生に多く発生します。
好発年齢はおよそ10才~15才くらいで、いわゆる『成長痛』と混同されて語られることも多いですが、オスグッドの場合は膝のお皿の少し下のところに限局した圧痛点が存在します。
この部位は『脛骨粗面:けいこつそめん』といって、大きな太ももの筋肉(大腿四頭筋)の腱が付着しているところです。
膝を曲げた状態で横から観察すると脛骨粗面の場所がよくわかります。
解剖については下の動画(6:48)でも詳しく解説しています。
オスグッドによるお悩みは、
- ダッシュができない
- 力強いシュートを打てない
- 高くジャンプできない
といった、ベストパフォーマンスを発揮できない状態であるケースがほとんどです。
運動不能な状態には至っていないので、パフォーマンスの質にこだわらなければ運動ができてしまう状態であるともいえます。
- ジョギング程度ならできる
- パスなら出せる
- 軽くなら跳べる
このように、決して自身のベストパフォーマンスを発揮できる状態ではないものの、どうにか運動を続けようとして、安静・療養が疎かになってしまっていることが往々にしてあります。
これこそが、オスグッドの療養期間を長期化させる最大の要因です。
痛みを我慢しながら運動を続けていると、いつまでもお悩みが緩解せず、そればかりか脛骨粗面の変形が進行して将来に後遺することも考えられます。
痛みが落ち着くまで運動を休止して、焦らず十分な療養期間を設けることが大切です。
オスグッドに対する施術
オスグッドの原因の多くはオーバーユース(使いすぎ)によるものです。
先ずは原因と考えられるスポーツ活動を2~3週間程度休止する必要があります。
その上で施術を行なうと順調な経過を辿ることがほとんどです。
大分ごとう整骨院では、患部のアイシングをしてから必要に応じて電気治療や超音波療法、手技施術を行っています。
また、オスグッドになる子供たちの特徴として、『体がとてもかたい』ことがあげられます。
「ストレッチが苦手…」
そのようなお子さんはとくに要注意です。
もし今の痛みが良くなっても、また同じところの再発をくりかえしたり、今とは違う他の部分が痛くなる事がよくあります。
オスグッド病の『自宅でできる予防ストレッチ』
そこで、ご自宅でも簡単に行える予防ストレッチをいくつかご紹介いたします。
お子さんが一人でも行えるもの、お父さん・お母さんと一緒にできるものがあります。
1. ハムストリングのセルフストレッチ
①大きめのタオルを用意して、伸ばしたい方の足の裏へかけます。
②かけたタオルをまっすぐご自分の方へ引きます。引く強さでストレッチの強弱を加減しましょう。
「少し痛いけど無理なく続けられる」くらいの強さが理想です。
そこで30秒停止します。
③挙げている脚を少し内側へ傾け、同じようにご自分の方へタオルを引きます。
ここでまた30秒停止します。
ハムストリングスの外側にストレッチをかけることができます。
④挙げている脚を少し外側へ傾け、同じようにご自分の方へタオルを引きます。
ここでまた30秒停止します。
ハムストリングスの内側にストレッチをかけることができます。
2.大腿直筋のストレッチ
こちらのストレッチは親子で楽しくコミュニケーションをとりながら行なってみてください。
①うつ伏せになります。術者は伸ばしたい脚の反対側に立ちます。画像は左の大腿直筋をストレッチしているところです。
②お尻が浮かないように下方へ圧をかけ、もう一方の手で膝のやや上のところを持ち抱えます。太ももの前にストレッチをかけることができます。
3.お尻(臀部)周辺のストレッチ
①伸ばしたい方の脚を、反対側のお膝の上に乗せて脚を組んだような格好になります。
画像は右臀部のストレッチをするときの格好です。
②組んだ脚の間から手を入れ、膝の前で両手を組みます。
③組んだ手で、膝をご自分の胸の方へ引き寄せます。
このまま30秒停止します。
右のお尻周辺の筋肉にストレッチをかけることができます。
4.ひざのお皿のセルフエクササイズ
ひざのお皿の動きを柔らかくしておくことも、オスグッドの施術には大切です。
この方法は動画で説明していますので、ぜひご覧ください。
オスグッドの施術は、ひざの痛みをとることはもちろんですが、予防・再発させない体作りをすることも必要となります。
ストレッチをして柔軟性を獲得することもその内の一つです。
ぜひご自宅で楽しみながらやってみてください。
オスグッドでお悩みの方は大分ごとう整骨院にご相談ください。