「骨折しちゃったかも」雪の日に転倒したときの整骨院の役割
2026年02月8日
今朝の大分市中心部では、久しぶりに雪が積もりました。
積雪は1cmほどでしたが、大分市の市街地で雪が積もる光景は珍しく、「しっかり積もった」と感じるのは数年ぶりです。

このような雪の日に特に注意したいのが、転倒によるケガです。
路面の凍結や橋の上、日陰などでは足を取られやすく、転倒してしまうケースが増えます。
その中でも多いのが、手をついて転んだ際に起こる橈骨下端部骨折や舟状骨骨折などの手首周囲の骨折です。

実は昔、整骨院の役割は今とは少し違っていました。
かつては、整骨院でレントゲン撮影を行なっていた時代※があり、転倒して手首を痛めた場合でも、病院を受診せず、直接整骨院を受診するという流れが一般的でした。
※ 戦前から戦後しばらくの間は、現在のように医療制度が十分に整備されておらず、医師、そしてほねつぎと呼ばれていた柔道整復師の役割も、明確に線引きされていない時代でした。『誰が、どこまでの医療行為を担うのか』という区分が曖昧だったのが実情です。そのため、医師とほねつぎが、グラデーション的に混在した形で地域医療を支えていた時代でもありました。こうした背景から、『整骨院でレントゲンを撮ってはいけない』という考え方自体が、当時は制度として明確に定められていなかったと言えます。戦後、GHQの占領政策のもとで医療制度の近代化が進められ、医師法や放射線関連法、柔道整復師法が整備されていきました。
そのため、雪や凍結の日には
「今日は骨折の患者さんばかりだった」
「一日中、手首の外傷が続いた」
といった話が珍しくなかったそうです。
今では考えられませんが、当時の業界話として、
『雪の日は整骨院の前に水を撒け』
という言葉が語られていたこともあったそう…。
水が凍って滑り、転倒する人が増える――
つまり整骨院に来る患者さんが増える、という不謹慎な意味合いを含んだブラックジョークです。
もちろん、現在の感覚では完全にアウトな考え方でしょう。
ただ、このエピソードは、雪の日には転倒による骨折が多発することと、整骨院が骨折治療の最前線にあった時代背景を象徴する話でもあります。
「骨折かもしれないから整骨院(ほねつぎ)に行こう」
そんな時代が確かにあったのです。
現在では、整骨院でレントゲン撮影を行うことはできません。
骨折の診断には、医師の診察が必要になります。
また、初回の応急処置(アイシングやギプス固定など)を除き、整骨院で骨折の継続的な加療を行う場合には、医師の同意が必要です。
骨折治療の中心は、整形外科が担う時代へと大きく変わりました。
それでも、転倒した直後に
「骨折しちゃったかも…」
「病院に行くべきか、それとも様子を見てもいいのか」
と迷われて整骨院に来る方は、今でも少なくありません。

そのようなとき、現在の整骨院には
症状を確認し、骨折している可能性があるかどうかを見極める役割
いわば『門番』のような立ち位置が求められていると感じています。
大分ごとう整骨院では、触察を中心に、必要に応じて補助的にエコー観察機器も用いながら、症状を丁寧に確認しています。

最初に整骨院へ来ていただくこと自体は、まったく問題ありません。
ただし、骨折が疑われる場合には、然るべき医療機関へつなぐことが今の柔道整復師に求められている役割だと考えています。

前述の通り、骨折が疑われる場合でも、初回の応急処置は整骨院でできます。
その後の継続的な加療には『医師の同意』が必要です。
そのため、大分ごとう整骨院では、状況に応じて医療機関への紹介(診察依頼)を行なっています。
昔と今では、整骨院の役割も大きく変わりました。
久しぶりの積雪をきっかけに、昔の整骨院事情を振り返りつつ、転倒後に手首や腕などに強い痛みや腫れがあるとき、まず相談してもらえる存在でありたいと、あらためて感じています。
✅ 転倒後に手首が腫れて病院に行くべきか迷っている
✅ まず相談できる場所を探している
転倒後のケガでお悩みの場合は、大分ごとう整骨院へご相談ください。
文責
大分ごとう整骨院
院長 後藤佑輔
【保有国家資格】柔道整復師・柔道整復師専科教員・社会福祉士


